私は新卒でドラッグストアに入社して、10年間ずっと現場である店舗で勤務し続けています。
ドラッグストアは小売業の中では働きやすく良い職場環境だと言い切れます。
しかしながら正直に打ち明けます。
「10年後もドラッグストアの店舗で働きたいか?」と未来のことを聞かれた場合…
「YESとNOが半々」というのが本音です。
基本的にはドラッグストアの仕事は安定してやりがいもあり、職選びに悩まれてる方にはオススメしているのが私です。
そんな私でもドラッグストアの仕事をする中で辛いな、と感じる瞬間があります。
大体は乗り切る事ができるケースがほとんどですが、もし精神的に弱っていたりした場合には…と心配になる時があります。
そのくらいの強いストレスを感じる時があるということです。
仕事に何を重きを置くかは人それぞれです。今回の話は私の個人的な価値観によるものですが、その分赤裸々です。
リアルな声ほど転職活動の参考になるものは無いですよね。ぜひ私の話を参考にして頂ければと思います。
異動がつらい
個人的にストレスなのがまず異動です。
「小売業の社員なら異動当たり前じゃん?」
その通りです。当たり前なんです。しかし異動は職場環境が大きく変わります。
人生変えたければ環境を変えろ、なんてよく言いますよね。
異動は正にその通りで、店舗が変わると主に3つ変わるものがあります。
- 勤務地域
- 人間関係
- 担当仕事
この3つ…どれも「働く」根底に関わることですよね。
勤務地域と人間関係はそのままの意味です。店舗が変われば働く地域が変わり、新しい店舗で新たな人間関係を築かなければなりません。
そして仕事は人が担当していますので、店舗の状況によって異動してくる社員は担当する仕事が全く異なります。
同じ会社の店舗のはずなのにあまりにも雰囲気や勝手が違いすぎて、まるで別会社に転職したようなギャップを感じる時があります。
体感してもらうとわかるんですが、ほんとにお店によって雰囲気が全く違います。
人見知りな自分には毎回試練
私自身は昔から人見知りの傾向があり、初めて会う人ばかりの職場はガチガチになります。
お客様への対応は同じなんですが、店舗内にはそれぞれローカルルールがあります。
在庫の管理の仕方からシフトの決まり事まで、店舗によって全然違います。
どうやっても店舗で働いている人とコミュニケーションを取らなければいけません。人見知りの私はそれだけで胃がキリキリしてくるんです。
「メンタル弱っ!」って思って頂いて構いません笑
しかしそれでも私は胃に穴が空く思いで、異動先の店舗の従業員達に話しかけます。
絶対やってはいけないことが、人見知りだからって何も会話せずひとりで黙々と仕事を始める事です。
店舗ルールの把握も遅れる、従業員との関係性の構築も遅れる。最悪の一手となります。
ひとりで新しい職場のルールを学ぶには限界があります。自分はそのつもりでなくても、店舗内のルールを大きく破る事を自覚無く行ってる場合もあるんです。
例)社内的には新商品はすぐ売場に展開するという決まりがあります。異動したての私は新商品を見つけ早速売場を作りました。
しかしその店舗は各売場担当者が新商品を確認して売り場を作るルールがあり、私は店舗のルールに合わせるなら新商品は担当者の在庫置場に一度保管しなくてはなりませんでした。
私はその気が無いけど店舗のルールに反してしまった形になります。
最初こそお互いの素性がわからない以上、コミュニケーションを積極的に取る必要があります。
私は胃薬飲みながら必ずコミュニケーションを取りにいってます。絶対に避けてはダメです。
しかしながらつらいのは変わりないです。必要な事とわかっていてもしんどいんです。
①将来が不安になる
「ドラッグストア業界の未来って明るいんじゃないの!?」
とツッコミが入るかと思います。断言します。
ドラッグストア業界の仕事そのものは無くなる事はありません。大丈夫です。
今後も業界は成長を続けます。企業の吸収合併は増えるかと思いますが、会社を選ばなければドラッグストアの仕事自体は無くならないかと思います。
ここでの将来の不安とは、私自身の人生に関しての不安です。
小売業は体力勝負
将来的に心配なのは体力です。ドラッグストアは小売業なのでどうしても体力が必要になります。
私も今の時点では全然余裕なんです。立ちっぱなしも変則的なシフトによる出勤も。
それでも20代の新入社員の頃と比べると確実に体力は落ちている事を感じてます。
例えば遅番の次の日が早番というシフト。23時まで働き自宅に深夜0時過ぎに帰宅して、次の日の早番の為に早朝5時に起きなければなりません。
20代でも辛いことには変わりないですが、30代半ばの現在は辛さのレベルが一段階上がってます。
以前までは仕事終わって帰って寝れば回復しましたが、今は次の日までダメージを引きずります。酷いと次の休みの日は疲れで動けなくなります。
他にも体力の衰えを感じる場面はあります。それでも今時点では大丈夫なんです。
しかし30代でこの状態で、これからあと数十年同じ仕事が続けられるのだろうかと、ふと不安になる瞬間があります。
50代以上の方でも売場で働かれてる方は沢山いらっしゃいます。それでも心配性な私は不安になるんですよね。
小売業は体力勝負だという事を忘れてはいけません。
②将来のキャリアの不安
こちらも将来に関する事ですが、私のキャリアプランはどうなるんだろう、という不安は常に付きまといます。
今のドラッグストアはキャリアアップに関しては競争率が非常に高いです。
店舗が増加傾向にあります。その分の店長は必要になります。店長までは上がりやすいです。
問題はその後です。店長以上に上がるところから難易度が桁違いにあがります。
店長も管理職ではありますが店舗側の仕事です。つまり店舗の数だけ店長は必要になります。
しかし店長より上の役職は、複数名の店長を管理する仕事です。つまり本部職になります。
店舗側、本部側を境目に必要な絶対数が逆転します。本部側は絶対的に人員が少なくなります。
管理する立場の人は数はそんなにいりませんからね。
店長以上の役職に就きたければこの狭い椅子をライバルと競い合い、勝ち取らなければならないのです。
30年以上店長を続けるのか?
先程の体力問題とも関わりますが、狭い椅子を狙いながら自分はずっと店長を続けるのか、と常に自問自答しています。
「圧倒的な実力で実績を叩き出せば良い!」
…って話なんですが、私にはそこまでの力は現状無いですね笑
そもそもの話、私は店長以上の役職に就きたいという気持ちが薄いです。
本部側で働くという事は、より会社の貢献に尽くすよう働くという事です。
今の勤めてる会社の発展の為により働きたいかと言われると、私はそうではないんです。
ほどほどに忙しい仕事で丁度良い疲労感を味わい、生活に困らない給与を得て、休日は好きなことをして過ごす。仕事ってそれで良いと思ってます。
社員としては意識がとことん低いですね笑
それ故に現状の役職をキープしたままで残りの30年余りを同じ仕事を続けていいのか、続けられるのか、常に悩んでいます。
どちらかというと自分自身の今後に対する不安が大きいんです。
「今」ドラッグストアの仕事には不満がない
私は毎回異動のタイミングで精神的に不安になり、今後の自分のキャリアの事を考えてしまいます。
だいたいそのコンボが毎度起こるんですよね。
ドラッグストアへの転職検討中の方にとっては、今回の私の個人談はとんでもないネガティヴキャンペーンだったと思います。
しかし冷静に分析してみると私の懸念している事は、ほぼ全て私個人の将来を憂いている事で、現状のドラッグストアはあまり関連していないんです。
- 私自身の将来の体力問題
- 私自身の人生のキャリアプラン
「自分の人生はこのままでいいのか?」
「本当はもっとこう生きたいって事があるんじゃないのか?」
根っこにある不安の種はこれです。凄くパーソナルな問題ですよね。
つまりドラッグストアの「今」の仕事自体にはたいして不安、不満はないんです。
冒頭で私は将来ドラッグストアで働き続けるかという問いに対して、YESとNOが半々だと答えました。
これを具体的な言葉に書き起こすと以下になります。
「現状の仕事に不満はなく満足している、しかし自分は他にもやりたい事があって、将来は本当はそちらで生きていたい」
新しい道にチャレンジしてみたいけど、現状のドラッグストアの仕事のままでも悪くないから迷う、って事です。
私にとってはドラッグストアの仕事はそのくらい居心地の良い仕事だという事です。
だからこそ私は仕事を今探してる方にドラッグストアをオススメしています。
- とりあえず収入が欲しい
- 大義は無いけど人の役に立つ何かをしたい
- 将来も続けるかはわからない
このような方でも全然良いんです。一度でいいのでドラッグストア業界を体験してみてください。
この記事が読んでいただいてる皆様の気持ちを少しでも動かせたのならば光栄です。
*ただ面接対策はしっかりしましょう。さすがに「何となく志望しました」はまずいので笑
面接対策は圧倒的に転職エージェントをオススメします。完全無料のサービスなのでまずは転職のプロに相談してみてください。
ドラッグストアの転職活動についてはこちらの記事でご確認下さい。
ドラッグストアの仕事がツライ時の具体的な解決方法はこちらに記事にしています。
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