【ピラミッド型組織】中間管理職がつらいわけ【小売業】

仕事コラム

こんにちは、ふくのしまです。前回は株式会社の仕組みについて記事にしました。今回の記事は、上司と部下の板挟みにあって押しつぶされそうな重圧に苦しんでる方に向けて書いてます。小売業の中間管理職はつらいです。

今回はさらに会社の構造を深掘ります。前回の記事でピラミッド型組織という言葉が出てきました。

ふくのしま自身も経験しましたが、小売における中間管理職の代表格は店長に当たります。

ふくのしまは中間管理職のツラさは、主にピラミッド組織という会社の構造が原因だと考えています。私のように出世意欲がない、何となく平穏に働いて生きてたいって人間には、中間管理職は刺激的過ぎだと思ってます。

中間管理職のハードさにやられてる時のふくのしま

今回の記事ではピラミッド型組織について理解しましょう。

私は声を大にして言いたいことがあります。

物事の本質を知ることの大切さです。小手先のテクニックを学ぶより価値があると思ってます。

今までの記事も、物事の本質的なところから考えようってのが結局言いたいことなんです。

自分がおかれてる環境の本質を知りましょう。本質がわかれば自分の状況を客観視できます。自分を客観視できれば行動の選択肢が増えます。

ピラミッド型組織の在り方

多くの会社が採用している組織形態

ここでは単に株式会社においてのピラミッド型組織の機能を説明します。ちなみにピラミッドの頂点は株主だと前回の記事で解説してあります。

株式会社で働くとは

話は至ってシンプルです。

頂点である株主が決定した内容をすぐ下の役職の者に伝える。指示を受けた者はさらに自分の下の役職の者に具体性を増した指示を出す。

これをピラミッドの1番下に到達するまで繰り返す!以上です!

ざっくりピラミッド型組織、小売においては本部はこの体系が多い

階層が上になるほど人数が少なくなります。意思決定を下すことが主な仕事だからです。ここの人数が多いと意見が喧嘩して、組織としての意思決定が遅れてしまいますからね。

逆に下の階層ほど人数が多くなります。上が下した決定を実行することが仕事だからです。決定を再現するには頭数がどうしても必要です。

このようにピラミッド型組織は構造だけみると超カンタンです!それぞれの階層に役割が決められていて、ただそれを実行すれば良いだけなんです。

ピラミッド型組織の機能を使えば、世の中にサービスをスムーズに再現できるのです。

再現できる量の多さが優秀

店舗におけるピラミッド型組織

ピラミッドの最下層が上から降りてきた指示を行動に移して、初めてお客様へのサービスが形となり世の中に解き放たれます。

小売業ではピラミッドの最下層は店舗に該当します。お客様に対して会社の思いや施策が直接現れる場所ですからね。

では小売業の現場である店舗の組織体系ってどうなっているでしょうか?実は店舗においてもピラミッド型組織は成り立っています。

最上層が偉いとか、最下層は底辺だとか、そういう話ではありません。そこは勘違いしてはいけません。この組織体系では階層毎に役割が決まっている、ただそれだけの話です。

店舗をさらに細かく構造化

ざっくりです。だいぶシンプルですね。

店舗の最高責任者は店長です。その下に副店長、さらに下にパート・アルバイトが存在します。これはあくまで基本形として認識してください。

店舗により組織体系は若干異なってきます。店長の下がいきなりパート・アルバイトのパターンもあるでしょう。逆にパートをまとめるパートリーダー等がいる店舗は階層がもっと細かくなります。

どのパターンにせよ、店長という頂上の役職を設けた段階でピラミッド型組織はスタートしています。従業員全員の役職が全く同じで横並びの関係の店舗ってあまりみかけないですよね。

ここまでで中間管理職のツラさを語る上での必須知識ピラミッド型組織についてを語り終えました。

次からは小売業の中間管理職のツラさがピラミッド型組織という構造にある理由を説明します。

役割に対する認識には個人差がある

原則としてピラミッド型組織において、上から下への命令は絶対です。いちいち下の人間が反発したり、命令無視をしていては組織は崩壊します。

お客様へ対するサービスが具現化されないと、利益をあげることができず会社は潰れます。

これは極端な例です。

株主が今までにない店舗サービスを思いついた。

その意見を聞いた社長が本部に戻り各部署の部長クラスにそれを伝える。

システム部がサービスに必要なソフトを開発。

商品部がサービスに適した商品を調達。

管財部がサービスに必要な資材を店舗に導入。

さぁ、あとは店舗で新サービスをするだけ。

しかし現場の店舗スタッフは店長含め、新サービスの必要性を全く感じていなかった。

誰一人として興味は示さず現場では活用されなかった。

新サービスによって得られるはずの利益は回収できず、各部署のコストだけかかった結果に終わった。

実際これに近いことってありませんか?

これが頻繁に起きてるなら考えを改めないとならないです。

なぜなら本部で発案された内容が具体的な施策として店舗に降りてくる時には、ひとつひとつの施策にはコストがかかっている状態です。

会社は利益を出すための集団です。施策は最終的に利益につながると考えコストをかけるのです。コストを回収するためにも店舗はひとつひとつの施策を確実に実施しなければなりません。

つまり上からの指示に拒否権はないということになります。

そもそも本部に所属する社員は経験豊富で役職も高い社員が多いです。そういう者でないと会社としての重要な決断なんて任せられないですからね。

店長より立場的に強い社員が指示してくるわけです。店長からしたらその圧はとんでもないわけです泣

そこに反発できるのはよほどの強心臓ですね。

けれど店舗はあくまで本部の施策を実行する場だということは認識していないとダメです。それが会社における店舗の役割です。

ズバリ管理職がツライ理由はここにあります。

店長時代のふくのしまの心の声

階層においての自分の役割を勘違いしてる人がとにかく多いんです。

店舗でいちいち店長に反発するパート・アルバイトっていませんか?契約書に即した業務指示でも、ただ自分が気に入らないってだけで駄々をこねる人です。

パート・アルバイトはピラミッドの最下層に所属していて、会社が用意した施策やマニュアルに即して業務を行いサービスをお客様に形にして提供する。

この役割を理解していません。

悩む店長さん。こういうこと実際あります・

さらに最悪なのは店長が会社批判をずーっとしてて何もしてないパターンです。

店長は、本部の決定を現場である店舗に形として反映させることが仕事です。本部の意図を汲み取り売場作成する。会社方針を理解し従業員の意識に浸透させる。ヒト、モノ、カネなどその範囲は店舗に関わるもの全てです。

その店長が会社批判ばかりしていては、店舗はいつまでたっても会社の期待する姿になりませんね。本部と店舗の架け橋であるはずの店長がその役目を果たしてないのですから。

これほんと最悪です。けどこういう店長って一定数いるんです。

ふくのしま、ここに関してはいくらでも例があげれます。そして勘違いしてる人の全てに共通してる点があります。

  • 自分がピラミッドのどこに属しているか客観視できていない
  • ピラミッドの階層毎の役割を理解していない

この2つです。

悲しいことにピラミッドの最下層に近ければ近いほど、勘違いしてる人は増える傾向にあります。絶対数が増えるので仕方ないですが。

下から上に意見する権利はあります。しかし上が意見を聞き入れるかどうかはわかりません。上が、これでいく!といったらやるしかないのです。

上からの強烈な圧。下からの子供じみた反発。この2つの間にいる中間管理職は、言葉の通り押しつぶされそうな重圧に耐えなければならないのです。

いっそう完全な本部側か、完全な最下層に属した方が楽なのでは?と店長時代のふくのしまは何度も自問しました。

ピラミッド型組織を理解しているほど、この理不尽には悩まされます。横並びのシステムを採用してる会社ならば、こんな悩みそもそも起きないんですよ。上も下もないので。

自分と相手の認識レベルを合わせる

ピラミッド型組織はメリットもありますが、その分ピラミッドの中間にいる人は苦しいケースが増えると解説してきました。

こうしてる現在も悩んでる小売業の方はいるはずです。上司と部下につぶされそうな店長。つらいですよね。わかります。俺もそうだったから。

ここでは最後に、上司の圧と部下の反発に苦しんでいる方向けのアクションをお伝えします。

どうするか?答えはひとつです。

物事の本質と向き合うしかないです。

毎日の仕事で疲れ切り、精神的に弱ってる小売業の方には酷なことです。それでも向き合うしかないんです。そうしないと現状は変わらないです。

まずは自分自身の状態をチェックします。

  • 株式会社における自社のピラミッド構造、店舗のピラミッド構造、またピラミッドの階層毎の役割は理解しているか
  • 自分はピラミッドのどこに属しているか理解できているか
  • 自分は属している階層の役割を全うできているか

まずは自分の非を探し見つめ直せ、ということです…すみません、皆さまが一生懸命頑張ってるの知ってます。けど他人の前にまずは自分からなんです。

これは主に対上司の改善アクションです。上司は今の自分より会社側の視点をもっているはずです。ピラミッド型組織の上にいます。

自分に期待されていることへの認識が、上司と自分ではずれている場合があります。ピラミッドの上にいる人に、自分のピラミッドに対する認識が間違ってないか確認をしましょう。

上と自分の認識が一致すると、目指すゴールが同じになります。すると上はゴールまでの手助けをしたくれる強力なサポーターに変わります。

ここまで自分は大丈夫!と言い切れる方は次のステップです。

次は下からの反発に苦しんでる。そんな方向けです。問題となる相手に対するアクションです。

今度は相手の状態をチェックします。

  • 相手は会社のピラミッド構造を理解できているだろうか
  • 相手は店舗のピラミッド構造を理解できているだろうか
  • 相手はピラミッド型組織の上から下への業務指示に対する認識は甘くはないか
  • 相手は店舗のピラミッド構造のどこに属しているか理解できているか
  • 相手は相手自身が属している階層の役割を理解しているだろうか

理詰めの説得です。上から順に質問を投げかけることが大切です。そうすると相手がどのレベルの認識を持っているかがわかります。

それさえわかれば、ここまで読んで頂いている方はもう大丈夫です。

この記事で学んだ知識を使って、相手のレベルに合わせて説明するだけです。いちから説明するのも全然ありです。

説明しても納得できない人は、そもそもピラミッド型組織に向いていない可能性があります。契約自体を検討するレベルだということです。

このへんに関してはもう少し詳しく別記事にしますね。

店長時代に限界を迎えて悟ったふくのしま

ちょっと長くなりましたが、今回はピラミッド型組織の構造について解説しました。

その結果として中間管理職はしんどいって話もしました。

何かがうまくいかない時に、〇〇さんが悪い!と他人のせいにするのは簡単です。自分が悪いと自己批判に逃げることも簡単です。

そうではなくて自分が存在するそもそもの構造から考えようと、ふくのしまは提案したいです。

〇〇さんが悪い→〇〇さんは会社から何を期待されているか理解できてない

自分が全部悪い→構造的に各部署から圧を受けやすい精神的に参りやすい役職にいる

そう気付けるだけで、これから起こせるアクションが増えるはずです。本質を探そうとするのは時間がかかりますし、難しく大変です。

それでも考えるクセをつけれるように頑張りましょう。ふくのしまの店長時代のように思考停止にならないように…。

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