これまで私の記事ではドラッグストア業界の事や、仕事内容などについて解説してきました。
転職を検討中の方の仕事に対する具体的なイメージの形成に役立っていれば私も非常に嬉しいです。
しかし情報が多いと逆に悩まれる方もいるかと思います。
今回の記事では転職検討中の方へ、私がドラッグストア業界への転職をオススメする理由を簡潔にまとめてお伝えします。
今までの記事の情報を踏まえた上での解説となります。
このまとめ記事を読んで頂ければ以下の内容が理解できるようになっています。
- ドラッグストア業界の安定性
- ドラッグストアの専門性の高さ
- 転職組は活躍の場がある
- 仕事未経験でも問題ない
- ブラックな働き方は見直されている
この記事だけでも大体の内容は把握できるように書いています。
今回の記事の中で詳しく知りたい内容があれば、より細かく解説してある別記事へのリンクを各章に貼ってますので見てみて下さいね。
ドラッグストア業界の高い安定性
ドラッグストア業界は年々拡大を続けている成長市場です。
そちらについては別記事で解説しています。
衰退している業界に就職するよりは、成長著しい業界で働く方が何となく未来が明るい気がしますよね。
ドラッグストアという成長市場で働くメリットと、成長市場における仕事の安定性について解説します。
成長市場の安定性、安定収入
市場全体が成長しているという事は、次々と業務を幅広く拡大しているという事です。
既存の仕事の規模の拡大もこれに当たりますし、全く新ジャンルの仕事を開拓する事もこれに当たります。
つまりどちらにせよ仕事がどんどん発生し続けています。
新しい仕事が増え続ける限りは人手も必要になりますし、そういった意味では仕事がなくなる事がありません。
仕事があるという事はそれに伴う給与も発生します。新事業がうまくいけばその分が給与に反映される事もあるかもしれません。
成長続けるドラッグストアはまさにこの状態です。
しかしここでいう安定雇用、安定収入はあくまで成長を続ける事が前提です。
業界が成長を続ける事に併せて、働く私たちも成長しなくてはいけません。
ただ現状維持を望んでいつまでも今と同じ作業をしていられる、というような安定性ではありません。
逆を言えばドラッグストア業界の変化に合わせて自分を変えていける人は安定した仕事、安定した収入を間違いなく得ることができます。
新しいチャレンジを恐れず続けていける人が結果として仕事の安定性を得る、ということですね。
成長市場で働くメリット
新しいチャレンジを次々行っているドラッグストアでは、中間管理職のポジションに就きやすいです。
各ドラッグストア企業は新店出店には力を入れています。新店舗分の店長が必要になるのです。
また現場レベルでも、仕事は次々と発生していて業務がなくなる状態になる事はありません。
会社が始めた取り組みを最終的に形にする場所が店舗です。
毎日のように店舗には新しい情報が入ってきます。従業員は情報を理解して、自分の店舗に合った形で再現しなくてはなりません。
情報も多種多様で時には難易度が高いものだってあります。
全てが決められたルーティンワークでは行えないという事です。
どうやれば仕事を達成できるかを自分で考えながら行わなくてはいけません。これは大きな経験となります。
新しい取り組みを行っていくドラッグストアだからこそ、店舗でも様々な業務を担当する事ができます。
このようにドラッグストアは役職も業務も、どんどん新たな仕事に挑戦できる傾向があります。
小売業の中でも専門性が高い
専門性とは他の小売業が真似できない、真似する事が難しい取り組みの事を指します。
ドラッグストアの場合はそれが医薬品の販売になります。
医薬品の販売には登録販売者か薬剤師の資格が必要です。どちらも難しい試験を突破しなければ取得する事ができない国家資格です。
これらの資格者を揃え、販売体制が整って初めて医薬品の販売が許可されます。
医薬品というそもそもの専門性の高さに加えて、制度による医薬品販売開始までの敷居の高さ。
これこそがドラッグストアの強みであり他の小売業にはない唯一無二の専門性です。
コンビニやホームセンターの一部でも医薬品を販売している店舗もあります。ですが販売している時間帯が短いケースも多く、長時間の医薬品販売体制を築けているのドラッグストアだけです。
またドラッグストアで医薬品を販売した経験が自分自身の市場価値を高める事にも繋がります。
資格を保有して実務経験を積めば、ドラッグストアに限らず他業種の小売業でも販売する事も可能です(医薬品販売に関しては資格者に対して細かい条件が設定されているため注意が必要)
つまりコンビニやホームセンターなどで医薬品販売に力を入れたい企業でも、将来的に勤務する事も可能になるわけです。
ステップアップと捉えるかは個人によりますが、職の選択肢が増えれば人生の可能性も広がりますよね。
専門性の高い仕事を経験する事が、将来に向けての大きな財産となります。
扱うサービスの幅広さ
ドラッグストアの業務は多種多様です。そのために様々な知識が必要になってきます。
今までの社会人、アルバイト経験がふいに役立つ瞬間があります。
私は学生時代にデパ地下の惣菜売場でアルバイトをしていたんですが、その時の食品の発注の知識がそのままドラッグストアで役に立った事があります。
自分自身の知識、経験が店舗にとってプラスに働く事が多くあります。
経験を活かせる(転職組)
私が10年間店舗で働いている中で転職してくる方は多く見かけます。
やはり同じ小売業経験者が多い印象があります。接客の経験はドラッグストアでも勿論役に立ちますからね。
またレジや店舗設備についてもある程度の前知識がありますので、ドラッグストアの機械についてもすんなり理解できます。
私が実際に一緒に働いた事がある転職者はスーパー、ホームセンター、家電販売店からの転職が多かったです。
どの方も前職の経験、知識をベースにドラッグストアの業務に慣れていき、医薬品販売の資格も習得していました。
スーパー出身の方は食品に対する販売知識がずば抜けていて、最終的には食品の商品部に所属になった人もいましたね。
本部に行かない方でも元々の小売経験を活かして店長の役職に就いている転職組の方もいます。
未経験からでも店長になれるという事を証明してくれていますね。
様々な経験ができる
これは転職組だけでなく仕事未経験者の方にも言えることです。
ドラッグストアに就職する大半の方は、まずは店舗勤務を経験する事になります。
店舗経営の責任を負うことになるのである種の経営者感覚を味わう事ができます。
店舗の売上や経費のバランスを考えて利益を出せるようにする、店舗の数値のコントロールは経理に通じるものがあります。
売上を上げる為の商品展開には商品知識も必要になります。
また店舗従業員の採用や教育も行いますので、店舗内の人事の経験もできるのです。
ヒト、モノ、カネの全ての管理を行う経験ができます。大変な事も多いですか小売以外ではここまで経営に携わる事ができる機会は中々ありません。
未経験者が始めやすい
ドラッグストアをオススメできる理由としては未経験者でも仕事を始めやすいという点もあります。
何となくの感覚で言っているのではなく、これは私の10年間の実務経験から言える結論です。
根拠として仕事内容とドラッグストアの制度が挙げられます。
仕事はOJTで学べる
まず仕事は基本的にはOJT(On-the-Job Training)で学べます。先輩から実際の現場で直接仕事を教えてもらえるということです。
ある程度業務を1人でこなせるようになるまでは、誰かしら指導係がつきマンツーマンで丁寧に教えてもらえます。
ろくに教育もされないままお客様の前にいきなり立たされる事がもしあれば、それを認めている店長はかなりヤバイです。
学ぶ仕事内容についても難易度は比較的低いものが多いです。
働いてみるとわかるのですが業務はルーチンワークが多く、何度かOJTでしっかり教えてもらえばすぐできるようになります。
初アルバイトの高校生でも数ヶ月経てば必要最低限の仕事はできるようになってますからね。
ただ勘違いしてはいけない事は、ここでいう簡単な仕事はあくまで毎日のルーチンワークだという事です。
管理者として活躍できるレベルに到達する為には個人で学ぶ努力も必要になります。
人の管理能力は実践の仕事を通して人と関わる事により向上しますし、売上を上げる為の取り組みも実践した結果を検証してこそノウハウとして蓄積されます。
毎日の些細な事からも勉強しようという姿勢が大切です。
必要資格は仕事をしながら取得すれば良い
ドラッグストアに必要な資格として「登録販売者」があります。
簡単に説明すると一般用医薬品を店舗で販売する為の資格です。
他業界ですと未経験者OKの求人でも通常ある程度の前知識が必要になります。
しかしドラッグストアでは前知識は一切必要ありません。
働きながら医薬品の成分について勉強していけば良いのです。
登録販売者の資格は年に1度行われる試験に合格した後、店舗での実務経験を2年間、そして合計1,920時間以上行うことで資格が機能します。
登録販売者という資格の制度自体がドラッグストアで勤務しながら勉強していこう、となっているのです。
効率よく勉強できる方だと未経験でドラッグストア業界に就職して、1年未満で試験に合格してしまう方もいます。
また試験自体も年齢制限もなく受験条件もありません。何度でも受験することができますし、本当に誰でも資格取得を目指すことができます。
医薬品という専門性の高い商品を扱う資格。是非資格取得を目指しましょう。
コンプライアンス(法令遵守)意識が高い
ドラッグストアは接客サービス業であると同時に小売業でもあります。
小売業でまず心配となる事が小売独特のブラックな働き方があるのか、という事です。
ドラッグストアに転職してきた方に話を聞いた事がありますが、その方は前職は某家電量販店でほぼ毎日15時間は働いてたという事でした。
しかもサービス残業、休日出勤も頻発していたという話でした。
まず結論としてお伝えしたいことは、ドラッグストアではここまでのブラックな働き方はまずあり得ません。
ドラッグストア業界はコンプライアンス意識が高く、そして行政からも厳しく監視される立場でもあります。
常に行政から厳しくチェックされている
ドラッグストアは取り扱う商品として、まず医薬品が挙げられます。
医薬品は時には人の生命に影響する事もある商品です。その為、医薬品の製造から販売方法について国が細かくルールを設けています。
このルールを破り悪質なビジネスをしていれば、すぐに取り締まられてしまいます。
具体的な例を挙げれば、例えばPOPです。
POPは商品の特徴を宣伝する事ができる便利なツールですが、あまりに過剰な表現をしていると法律違反になります。
ここでは省きますがPOPの表記OK、NGは細かいルールが幾つもあります。これを破ってしまうと、重い罰則だと懲役がつくことだってあります。
その他にも営業体制に関してもかなり厳しいです。資格者を常に配置しないといけないってやつですね。
今まで様々な店舗に配属されてきましたが、この営業の基盤のルールを破っている店舗は見た事がありません。
どんなに人が少ない店舗でもです。
そもそもの営業をするために厳しい行政のチェックを常に受け続けているのがドラッグストア業界です。
ドラッグストア全体として各社コンプライアンスにはかなり神経を使っているといえます。
企業の上層部ほどコンプライアンスに敏感
医薬品を販売する為の細かいルールをクリアして営業しているドラッグストア業界。
その業界に所属しているからか、ドラッグストア企業は規則には厳しいです。
厳しいという表現だと語弊があるかもしれませんが、私たちのメリットとして話すならばブラックな働き方は殆どありません。
ここでいう規則とは主に就業規則に関してのお話です。
どの企業でもそうですが、会社員の勤務の仕方については就業規則で細かく定められています。
1ヶ月の労働時間から休日、残業に関することから休憩時間のことまで。
その就業規則を無視した働き方を強要される事が、世間一般でいうブラックな働き方です。
休日も店に来て出勤扱いにせず働く、その事を会社側も知っていて見て見ぬフリをしている。酷いケースだと上司がそれを強要している。
こういう話ってどこかで聞いた事がありますよね。
まずドラッグストアで10年以上勤務していて、このような事を強要されたケースはありません。
あと本部側の上層部ほど、こういった事に敏感で噂が出回るとすぐに聞き取り調査が入り、何かしらの対応がされます。
ブラック要素は薄れているのですが、退職者が急に発生して社員がどうしても働き詰めになる場面もあるんです。
やりたくはないけど残業が発生してしまうケースですね。
ドラッグストアの場合は残業に関しても厳しく管理されるので、あまりに残業が多いと本部から何かしらの措置がなされます。
働く社員にとっては嬉しい事だと、私は思います。放置されるよりはありがたいですよね。
シフト制の仕事なので楽な仕事ではありません。このシフト制自体をブラックと感じる方もいるくらいです。
しかし就業規則を大きく逸脱した働き方を強要される事はありません。
小売の中でもドラッグストアはそこは安心できます。
【最後に】専門性+敷居の低さ
いかがでしたでしょうか。
今回はドラッグストアへの転職がオススメできる理由について解説させて頂きました。
総まとめをするならばオススメ理由は、小売業の中での専門性の高さ+小売業の敷居の低さ、となります。
年齢や学歴関係なく誰でも始められる仕事でありながら、唯一無二の専門性の高さがあるということです。
始めやすく、仕事も無くならない。働くメリットも沢山あります。
何か「良い仕事」を始めたい方にこそオススメです。
一緒にドラッグストアで地域の方の為に仕事をしましょう!
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